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ISO20000とは、2005年12月に発行されたITサービスマネジメントの国際規格であり、ITサービスを提供する全ての組織に適用される規格です。英国政府が作成したITIL（IT Infrastruture Library）というITサービスの品質向上のためのガイドラインをもとに作成した英国の国家規格BS15000を国際標準化した規格です。
ISO20000は、ISO20000-1（仕様：Specification）とISO20000-2（実践規約：Code of Practice）の二部構成になっています。
ISO20000-1は、企業のIT部門やITサービス企業が運用改善を継続的に実施するための仕様を示したものであり、認証期間はこれをもとに認証を行います。
一方、ISO20000-2はISO20000-1に沿ったプロセスを確立するためのガイドラインを示したものであり、直接的には認証に関係しません。
ISO20000は、企業のIT部門やITサービス企業など、顧客に対してITを活用したサービスを提供している組織を対象としています。
経営側と技術側には、分野の違いと専門用語という言葉の隔たりによる「理解不足」があります。ISO20000に基づくITサービスマネジメントを導入することにより、共通の言葉でコミュニケーションが図れます。
ISO20000は、他のマネジメントシステムと同様、PDCAサイクルにより継続的な改善を要求しており、ITマネジメントシステムを導入することでITサービス品質の継続的な向上が期待できます。
ISO20000に基づくITサービスマネジメントシステムでは、プロセス毎にトレンドを分析します。これにより、変化に迅速に対応することが可能になります。例えば、サービスアップグレードや新技術の採用など内部環境の変化、法令や規制など外部の環境変化による影響にも素早く対応できます。
ISO20000が要求する以下のマネジメントにより、ビジネス目標の達成におけるリスクの軽減が図れます。
つまり、社内システムの安定稼働と復旧が可能になり、システム運用の管理基準と運用効率が向上します。
ITサービスマネジメントのベストプラクティスを採用することにより、ITサービスの開発と提供における生産性が向上します。
ISO20000の認証を受けると、顧客要求やビジネス上の要望・制約に合ったITサービス業務プロセスの高い品質を証明することができ、高品質なITサービスを提供する仕組みが整っていることを対外的にアピールできます。
※ただし、ISO20000は製品またはサービスに対して認証を与えるのではなく、あくまで、マネジメントシステムに対する認証です。
ISO20000は、「ITサービスの予算管理及び会計処理」において、効果的な財務管理を要求しており、継続的な改善を行うことにより、長期コストの削減に繋がります。